給湯器のトラブル事例とその対処法

給湯器は日常生活に欠かせない設備ですが、長期間使用しているとさまざまなトラブルが発生することがあります。突然お湯が出なくなったり、異音や水漏れが起きるなどの問題は、原因を正確に特定して対処することで、早期解決が可能です。この記事では、給湯器でよくあるトラブルの原因と解決方法について解説します。

給湯器でよくある6つのトラブルとその原因

1. お湯が出ない

原因

• ガス供給が止まっている。
• 給湯器の電源が切れている。
• 水圧が低下している。
• 給湯器内部の部品が故障している（燃焼装置やセンサーの不具合など）。

対処法

• ガス栓やメーターが開いていることを確認する。
• リモコンの電源を入れ直して再起動を試みる。
• 蛇口を開けて水圧を確認し、低水圧の場合は元栓を調整する。
• リモコンにエラーコードが表示されている場合、取扱説明書を参照して対応方法を確認する。

2. お湯の温度が安定しない

原因

• 複数箇所で同時に給湯している。
• 配管内の汚れや詰まり。
• 給湯器の設定温度が低すぎる。
• 温度センサーの故障。

対処法

• 同時使用を控え、一箇所での給湯に絞る。
• 配管やフィルターを点検し、詰まりがあれば清掃する。
• 給湯器の温度設定を40〜50℃に調整する。
• 温度が安定しない場合は専門業者に点検を依頼する。

3. 異音がする

原因

• バーナーの燃焼不良。
• ファンモーターの劣化。
• 配管内の空気が原因の「ゴボゴボ音」。

対処法

• 異音が続く場合は、給湯器を停止し専門業者に点検を依頼する。
• 配管の空気抜きを行い、音が消えるか確認する。

4. 水漏れが発生する

原因

• 配管の接続部が緩んでいる。
• パッキンの劣化。
• 内部タンクや配管の亀裂。

対処法

• 接続部を締め直し、シールテープを巻き直す。
• 劣化したパッキンや部品を交換する。
• 配管の亀裂が見られる場合は専門業者に修理を依頼する。

5. 給湯器が点火しない

原因

• ガスの供給不足または停止。
• 点火プラグやセンサーの故障。
• 電源が入っていない。

対処法

• ガス供給が正常か確認する。
• リモコンの電源を入れ直し、再起動を試みる。
• 点火不良が解消しない場合は専門業者に相談する。

6. エラーコードが表示される

原因
エラーコードは給湯器の状態やトラブル箇所を示します。例えば以下のようなコードが表示されることがあります：

• 11: 点火不良
• 16: 過熱
• 32: 凍結防止ヒーターの異常
• 61: ファンモーターの異常

対処法

• 取扱説明書でエラーコードの意味を確認する。
• 簡単な操作でリセットできる場合は、リモコンの指示に従って対応する。
• 自力で解決できない場合は業者に依頼する。

トラブルを未然に防ぐためのメンテナンス

1. 定期点検

• 年に1回程度、専門業者による点検を受けることで、不具合を早期に発見できます。

2. フィルターの清掃

• 給湯器内部のフィルターが詰まると水流が制限され、トラブルの原因となります。定期的に清掃を行いましょう。

3. 配管の保護

• 配管の劣化や凍結を防ぐため、寒冷地では断熱材を巻くなどの防寒対策を施してください。

4. 適切な使用温度の設定

• 設定温度を高すぎない範囲（40〜50℃）に保つことで、部品の過負荷を防ぎます。

専門業者への依頼が必要な場合

以下の状況では、専門業者に依頼することを検討してください。

• 給湯器が全く作動しない場合。
• 水漏れや異音が深刻な場合。
• 自力で対応してもトラブルが解決しない場合。

まとめ

給湯器のトラブルには、ガスや電源、水圧、部品の故障などさまざまな原因があります。簡単な問題であれば、取扱説明書を参考に自力で対処可能な場合もありますが、安全を確保するためには専門業者に依頼することが最善の選択です。日頃からのメンテナンスを心がけ、給湯器を安全で快適に使用しましょう。