洗面所の水道管がうるさいときの原因と対策方法

洗面所の水道管から音がする場合、配管内部の気圧変化や水の流れ、さらには部品の劣化が原因であることが多く、放置すると騒音が悪化するだけでなく、配管にダメージを与える可能性もあります。この記事では、洗面所の水道管がうるさくなる原因と、その対処方法について解説します。

洗面所の水道管がうるさい4つの原因

洗面所の水道管がうるさい原因には、次のようなものが考えられます。

1. ウォーターハンマー現象（給水時の音）

水道の蛇口を閉じたとき、「ガンッ」という音がする場合、それは「ウォーターハンマー現象」と呼ばれるものです。これは水道管内で水が急停止することによって配管内の気圧が変化し、管が振動することで発生します。配管の劣化が原因で発生しやすくなるため、特に古い配管では頻繁に見られる問題です。

対策：

• ウォーターハンマーチャンバーの設置：ウォーターハンマーを抑制するためのチャンバー（緩衝装置）を設置すると、配管内の圧力変化を吸収し、音を軽減できます。
• 水道栓をゆっくり閉める：蛇口をゆっくり閉めるだけでもウォーターハンマーが軽減できる場合があります。

2. 配管内の空気混入（給水時の「ブクブク」音）

配管内に空気が混入すると、水が流れるたびに「ブクブク」「シュワシュワ」といった音がすることがあります。空気が抜けずに溜まっている場合や、配管内部で気泡が生じている場合にも音が出ることがあります。

対策：

• 空気抜き作業：水道管内の空気を排出するために、蛇口を少しずつ開けて、空気が抜けるまで水を流し続けます。特に水が長時間使われていなかった場合や、修理後には空気が残っていることが多いため、空気を抜いてから使用するとよいでしょう。

3. 水道管や接続部の劣化・緩み（振動音や異音）

水道管の老朽化や接続部分の緩みが原因で、水の流れによって配管が振動し、音が発生することもあります。特に古い住宅では、パイプやナットが経年劣化によって緩んでいるケースが多いです。

対策：

• 配管の点検と補強：配管の固定部分が緩んでいる場合には、ナットの締め直しや固定具の取り付けで振動を抑えられます。
• 劣化部品の交換：配管や接続部品が劣化している場合には、劣化した部品を新しいものに交換するのが効果的です。

4. 水圧の変動（蛇口を開けると発生する音）

水道管にかかる水圧が高すぎると、水が流れる際に音が発生しやすくなります。水圧が強い地域や建物では、蛇口を開けると「シュー」や「ゴボゴボ」といった音がすることがあります。

対策：

• 減圧弁の設置：水圧を調整する減圧弁を取り付けると、水圧が高い地域でも適切な水圧に調整でき、音の軽減につながります。
• 水栓の交換：水圧に対応した新しい水栓に交換することで、音が軽減されることもあります。

自分でできる音対策方法

洗面所の水道管の音が気になる場合、簡単に行える対策方法もあります。次の方法を試してみてください。

1. 蛇口をゆっくり開け閉めする

ウォーターハンマー現象を避けるため、急に蛇口を開け閉めしないようにしましょう。特に蛇口を閉めるときにはゆっくりと行い、配管にかかる衝撃を最小限にすることで、音が出にくくなります。

2. 水道管の周りを柔らかい素材で巻く

水道管が振動しやすい場所では、配管周りにスポンジや防音テープを巻きつけることで、音の発生を軽減できます。振動や衝撃を和らげるだけでなく、パイプが直接壁に触れることを防ぐことで音の伝わりを抑える効果があります。

3. 水圧を適切に調整する

もしも自宅の水圧が調整可能であれば、水道元栓を少し締めて水圧を調整することも有効です。水圧が強いほど配管に負担がかかり、音も発生しやすくなるため、適切な圧力にすることで音の軽減につながります。

専門業者に依頼すべきケース

上記の方法で対処できない場合や、音が改善されない場合には、専門の水道業者に依頼することが安心です。以下のような場合にはプロに点検を依頼しましょう。

• 音が継続的に出ている、もしくは頻繁に音がする場合
• 水道管や部品の劣化が進行している
• 自力での調整や修理が難しい箇所（天井裏や壁の中など）に原因があると考えられる場合

配管の状況によっては、部品交換や配管の再設置が必要なこともあるため、専門業者による点検と適切な処置を依頼することで安全性と快適性が向上します。

まとめ

洗面所の水道管がうるさい場合、ウォーターハンマー現象、配管内の空気混入、接続部の緩みや劣化などが原因であることが多く、原因に合わせた対策が必要です。音が発生した際は、まず蛇口の開閉方法や周辺の点検を行い、それでも改善しない場合は専門業者に依頼して点検してもらうことが最善です。正しい対処とメンテナンスで、安心して快適に水道を使用できる環境を整えましょう。