給湯器の「ガス号数」とは？選び方のポイントを解説

ガス給湯器を選ぶ際に「号数」という表記を見たことがある方も多いでしょう。この号数は、給湯器が1分間に供給できるお湯の量を表し、家庭の使用状況に合わせた給湯器選びの重要な指標となります。本記事では、ガス給湯器の号数の意味や選び方のポイントについて詳しく解説します。

ガス給湯器の号数とは

ガス給湯器の号数は、**1分間に25℃上昇したお湯を供給できる量（リットル）**を表しています。
例えば、「16号」の給湯器であれば、1分間に25℃上昇したお湯を16リットル供給できる能力があるという意味です。

号数の基準と計算方法

1. お湯の温度上昇

号数は、水温（例: 10℃）から希望の湯温（例: 40℃）までの温度上昇を基に計算されます。

• 25℃上昇の場合：10℃の水を35℃まで加熱する能力を示します。
• 40℃上昇の場合：供給量は少なくなりますが、より高温のお湯を供給可能です。

2. 給湯器の最大供給量

号数は最大能力を示しており、複数箇所で同時に使用すると供給量が分散されるため、各蛇口からの供給量が減少することがあります。

主な号数の目安

• 16号：1～2人暮らしに適しており、キッチンと浴室でお湯を同時使用するには十分な能力。
• 20号：2～3人暮らしに適しており、シャワーと台所で同時にお湯を使っても快適。
• 24号：4人以上の家族におすすめで、浴室とキッチン、洗面台など複数箇所で同時使用可能。

家庭に適した号数の選び方

1. 家族の人数

号数は、家庭の人数やお湯を使う頻度に応じて選びます。

• 少人数世帯（1～2人）：16号程度で十分。
• 中人数世帯（3～4人）：20～24号がおすすめ。
• 大家族（5人以上）：24号以上を検討。

2. 同時使用の状況

複数箇所で同時にお湯を使う場合、号数が不足すると各蛇口から出るお湯の量が減少します。家族全員が快適に使える号数を選びましょう。

3. 使用箇所の数

• キッチン、浴室、洗面台のいずれか1箇所のみ：16号。
• 浴室とキッチンを同時に使用：20号以上。
• 浴室が複数ある場合：24号以上を検討。

号数が適切でない場合のデメリット

1. 号数が小さすぎる場合

• 蛇口を複数開くとお湯が出にくくなる。
• お湯の温度が安定しない。

2. 号数が大きすぎる場合

• 必要以上に高い初期費用がかかる。
• 使用量に対してオーバースペックになりがち。

エコジョーズと号数の関係

高効率ガス給湯器である「エコジョーズ」では、同じ号数でも従来型給湯器よりも効率的にお湯を供給できます。エコジョーズを導入する場合、家庭の使用状況に応じて若干小さい号数でも対応可能な場合があります。

号数選び3つの注意点

1. 季節による水温変化

冬場は水温が低くなるため、同じ号数でも供給量が減少することがあります。寒冷地や冬場の使用を考慮し、余裕のある号数を選ぶことをおすすめします。

2. 住宅の配管状況

古い住宅や配管が細い場合、給湯器の能力を十分に発揮できないことがあります。設置前に業者に確認してもらいましょう。

3. 将来の使用量増加

家族が増える可能性や、新しい使用箇所の追加を見越して選ぶと、長期的な利便性が高まります。

まとめ

ガス給湯器の号数は、家庭の人数や使用状況に合わせて選ぶことが重要です。適切な号数を選ぶことで、お湯を快適に使用でき、無駄なエネルギー消費を抑えられます。号数選びに迷った場合は、ガス会社や専門業者に相談し、家庭に最適なモデルを選んで快適な給湯環境を整えましょう。