車のガラスにヒビが入ったときに警察へ連絡が必要なケース

車のフロントガラスや窓ガラスにヒビが入る原因によっては、警察への連絡が必要になるケースがあります。特に、悪意ある破損や第三者が関与している場合は、警察への通報が重要です。この記事では、車のガラスのヒビに関する警察への対応が必要な状況や手続きの流れ、トラブルの対処法について解説します。

警察へ連絡が必要なケース

1. 器物損壊の可能性がある場合

何者かによって故意にガラスが破損されたと疑われる場合、器物損壊罪が成立する可能性があります。駐車中にガラスが割られた場合や、明らかに故意と思われる傷がつけられていた場合は、速やかに警察へ通報しましょう。

例

• 駐車場で窓ガラスが割られていた
• 他人が意図的に石や物を投げた形跡がある
• ガラスに引っかき傷や不自然なヒビがある

対応方法

1. 現場の状況をスマートフォンで写真撮影する。
2. そのままの状態で警察に通報し、被害届を提出する。
3. 保険会社にも状況を報告する（器物損壊が確認されると保険適用がスムーズになる）。

2. 事故によるガラスの破損

交通事故によりガラスにヒビが入った場合、事故の相手がいるときは警察に通報して事故証明書を取得する必要があります。この証明書がなければ、自動車保険の適用が難しくなることがあります。

例

• 他の車がぶつかってフロントガラスにヒビが入った
• 駐車場でバックしてきた車が窓ガラスにぶつかった
• 自転車や歩行者が物を当てて破損させた

対応方法

1. 相手がいる場合は、必ずその場で警察に通報し、物損事故として届け出を行う。
2. 事故証明書を取得し、保険会社に連絡して修理費の相談をする。
3. 修理の見積もりを業者から取得し、保険の手続きを進める。

3. 事件や盗難の可能性がある場合

窓ガラスが破損して車内の物が盗まれた場合は、窃盗事件として警察に通報する必要があります。被害届を提出し、盗難保険の適用についても保険会社に相談しましょう。

例

• 窓ガラスが割られ、車内の荷物が盗まれた
• 車の中に置いていたカバンや電子機器が消えていた

対応方法

1. 警察に通報して被害届を提出する。
2. 盗難された物品や破損したガラスの状況を記録する。
3. 保険会社に連絡し、盗難補償の適用を依頼する。

警察に連絡しなくても良いケース

• 飛び石によるヒビ：高速道路や一般道で飛び石がフロントガラスに当たり、ヒビが入った場合、故意による破損ではないため、警察への通報は必要ありません。
• 自然災害による破損：台風や雹（ひょう）などの自然災害でガラスが割れた場合も、警察への届け出は不要です。この場合は保険会社に連絡し、修理手続きを進めましょう。

修理・交換費用と保険適用のポイント

器物損壊や事故が原因でガラスが破損した場合、保険が適用されることが多いため、必ず保険会社に連絡しましょう。以下は、フロントガラスの修理・交換費用の目安です。

• ガラスの修理：10,000～30,000円
• ガラス交換（純正品）：50,000～100,000円
• ガラス交換（社外品）：30,000～70,000円

保険を使う場合、免責金額や等級への影響があるため、あらかじめ確認することが重要です。

警察への通報後の流れ

1. 警察官が現場を確認：現場の状況を記録し、必要に応じて写真を撮影します。
2. 被害届の提出：器物損壊や盗難が疑われる場合、被害届を提出します。
3. 事故証明書の発行：事故が原因でガラスが破損した場合、警察から物損事故証明書を取得します。
4. 保険会社への報告：警察からの証明書を保険会社に提出し、修理や交換の手続きを進めます。

応急処置の方法

警察への届け出や修理が完了するまでの間、ヒビの拡大を防ぐための応急処置を行いましょう。

• セロハンテープや透明テープで保護：ヒビの上にテープを貼って、ホコリや水分が入らないようにします。
• 車の使用を最小限に抑える：ヒビがある状態で走行すると、振動でヒビが広がる可能性があるため、できるだけ早めに修理を依頼しましょう。
• 温度差に気をつける：冷暖房の風を直接ガラスに当てないようにし、温度差によるヒビの拡大を防ぎます。

まとめ

車のガラスにヒビが入った場合、器物損壊や事故、盗難などが関与している場合は、速やかに警察へ通報することが重要です。警察からの事故証明書や被害届は、保険を使う際の必要書類になるため、適切な手続きを進めましょう。一方、飛び石や自然災害による破損の場合は、保険会社に連絡するだけで対応が可能です。ヒビを見つけたら、早めに応急処置を施し、安全に修理・交換を進めることで、さらなるトラブルを防ぎましょう。