ピッキングできない鍵の種類と選び方：防犯性を高めるポイント

空き巣や不審者の侵入を防ぐために、ピッキングに強い鍵への交換は重要な防犯対策です。従来のシリンダー錠は短時間で解錠される恐れがあり、最近ではピッキング耐性が高い鍵が主流になっています。本記事では、ピッキングされにくい鍵の種類、防犯性能の特徴、導入のポイントを解説します。

ピッキングされにくい鍵の種類

1. ディンプルキー

• 防犯性能：★★★★★
• ディンプルキーは、鍵の表面に複数の凹凸（ディンプル）が施され、複雑な構造になっています。これにより、ピッキングが非常に困難です。
• 費用：15,000～30,000円
• 特徴：高い防犯性を誇るため、住宅の玄関やオフィスで広く使用されています。合鍵の作成にも特殊な設備が必要で、不正コピーも防げます。

2. ロータリーディスクシリンダー

• 防犯性能：★★★★☆
• 鍵の内部で円盤が回転し、特定の位置に全てのディスクが揃うと解錠される仕組みです。複数のディスクが内部に組み込まれているため、ピッキングがほぼ不可能です。
• 費用：10,000～20,000円
• 特徴：防犯性に優れているうえ、耐久性が高いのもメリットです。

3. スマートロック

• 防犯性能：★★★★★
• スマートロックは、鍵そのものを使わず、スマホアプリや暗証番号で解錠するため、ピッキングされる心配がありません。物理的な鍵がないため、紛失のリスクも低く、施錠忘れもアプリで確認できます。
• 費用：20,000～50,000円
• 特徴：電池切れに備えて、物理キーや非常解錠機能を搭載しているモデルもあります。

4. カードキー・テンキー式ロック

• 防犯性能：★★★★☆
• カードキーや暗証番号を使った施錠システムは、ピッキングが不可能なため高い防犯効果があります。マンションやホテルでの採用例が多いタイプです。
• 費用：20,000～40,000円
• 特徴：暗証番号の管理や、カードの再発行が容易で、利便性も高いのが特徴です。

ピッキングされにくい鍵を選ぶ4つのポイント

1. 防犯性能の認定を確認する

鍵には、日本防犯設備協会が発行する**「CP認定（防犯性能の高い建物部品）」**というマークがあり、この認定を受けた鍵は高い防犯性を持っています。ディンプルキーやロータリーディスクシリンダーなどが認定されていることが多いです。

2. 複製が難しい鍵を選ぶ

ディンプルキーのように特殊な機材がないと合鍵が作れない鍵は、不正な複製を防ぐことができます。また、メーカーによっては合鍵の作成時に本人確認を必要とするところもあります。

3. 二重ロックの設置を検討する

1か所の鍵だけでなく、二重ロックを設置することで、防犯性が格段に向上します。複数の鍵を使うことで侵入に時間がかかり、不審者が諦めるケースが多いです。

4. スマートロックとの併用

スマートロックとディンプルキーを組み合わせることで、物理的な侵入とデジタル面でのセキュリティの両方を強化できます。特に空き巣が狙いやすい玄関や勝手口には効果的です。

鍵交換の費用目安と設置方法

• ディンプルキー交換：15,000～30,000円（作業費込み）
• ロータリーディスクシリンダー交換：10,000～20,000円
• スマートロック設置：20,000～50,000円

業者に依頼する場合は、出張費や作業費が加算されることもあります。賃貸物件の場合、管理会社の許可が必要なこともあるため、事前に確認しておきましょう。

ピッキングに強い鍵への交換手順

1. 鍵の種類を選定
   　ドアのタイプに合わせて、適切な鍵を選びます。CP認定や防犯性の高さを基準にしましょう。

2. 自分で交換するか業者に依頼するか決定
   　シリンダータイプはDIYで交換が可能ですが、ディンプルキーやスマートロックの設置は業者に依頼した方が安心です。

3. 鍵の交換作業を実施
   　新しい鍵を取り付けた後、施錠・解錠がスムーズにできるか確認します。不具合があれば早めに調整しましょう。

まとめ

ピッキングに強い鍵を選ぶことは、防犯対策の第一歩です。ディンプルキーやロータリーディスクシリンダーは高い防犯性を誇り、合鍵の不正複製も防げます。また、スマートロックやカードキーは、物理的なピッキングリスクを完全に排除でき、利便性も向上します。防犯性能の高い鍵に交換することで、侵入リスクを減らし、安心して暮らせる環境を整えましょう。