鍵が折れたときの抜き方と対処法

鍵がシリンダー内で折れてしまうと、施錠・解錠ができず、緊急の対応が求められます。無理に取り出そうとすると状況を悪化させる恐れもあるため、慎重な作業が必要です。この記事では、鍵が折れた際の具体的な抜き方、使える道具、注意点や業者に頼む場合の費用を解説します。

鍵が折れたときの対処法

1. 折れた部分が見えている場合

鍵の先端がわずかに見えている場合、ピンセットやペンチで自力で引き抜くことが可能です。

使える道具

• ピンセット
• マイナスドライバー
• ラジオペンチ

手順

1. 鍵穴をしっかり固定します。
2. 折れた鍵をピンセットやペンチでつかみ、慎重にまっすぐ引き出します。左右に軽く揺らしながら引くと抜けやすくなります。

2. 鍵が完全に埋まっている場合

鍵の断片が見えない場合、針金やフックを使って内部から引っかけて取り出す方法が有効です。

使える道具

• 針金、安全ピン
• ヘアピン
• 強力な接着剤（応急用）

手順

1. 針金をフック状に曲げて、折れた鍵に引っかけます。
2. 鍵をフックで引き出せない場合は、接着剤を使います。折れた鍵の断片に接着剤を付けた棒を差し込み、乾燥後に慎重に引き抜きます。接着剤が鍵穴内部に付かないように注意しましょう。

使用時の注意点

1. 無理に力をかけない

強く引き抜こうとすると、鍵が内部でさらに折れたり、シリンダーが損傷する可能性があります。

2. 潤滑剤を使用する

シリンダー用の潤滑スプレーを使えば、鍵が滑らかに動きやすくなります。ただし、WD-40のような油分の多いスプレーは鍵穴に汚れを残すため避けましょう。

3. 正しい向きを確認する

鍵が折れたとき、回転した向きによって内部のピンがずれることがあります。鍵の向きを確認し、正しい方向に軽く回しながら取り出します。

自力で解決できない場合の対処法

鍵業者に依頼する

鍵が内部で折れたまま取り出せない場合、専門業者に依頼するのが確実です。プロの業者は、専用工具を使って鍵を取り出したり、シリンダー全体を交換することができます。

• 費用の目安：5,000～1万円
• 夜間や緊急の場合、追加料金が発生することもあります。

シリンダーの交換

鍵穴が劣化している場合や、取り出しが難しい場合は、シリンダーごと交換するのも選択肢です。交換費用は5,000～1万5,000円程度で、防犯性の高い鍵に変えることで、トラブル防止にもつながります。

鍵が折れるのを防ぐための4つのポイント

1. 鍵の劣化を見逃さない
   古い鍵は削れたり歪んだりして折れやすくなります。違和感がある場合は早めに交換しましょう。

2. 潤滑剤で定期メンテナンス
   鍵穴が汚れていると摩擦が大きくなり、鍵が回りにくくなるため、定期的にシリンダースプレーを使ってメンテナンスを行います。

3. スペアキーの用意
   折れた場合に備えて、常にスペアキーを準備しておくことが重要です。頻繁に使う鍵は2～3本用意しておくと安心です。

4. 無理な力で回さない
   鍵が回りにくいと感じた場合は無理に回さず、潤滑剤を使ったり、シリンダーの点検を依頼しましょう。

まとめ

鍵が折れて抜けない場合、適切な道具と手順で慎重に対処することで自力で解決できるケースがあります。ピンセットや針金を使ってゆっくり引き出し、潤滑剤を使って摩擦を減らすと効果的です。ただし、無理に力をかけるとシリンダーを損傷する恐れがあるため、うまくいかない場合は専門業者に依頼しましょう。古い鍵の定期交換やスペアキーの用意も、トラブルを未然に防ぐために有効です。