開錠と解錠は意味が異なる！違いやメリット・デメリットなど徹底解説！

開錠と解錠は、同じ意味を持つ言葉としてよく使用されます。いずれも鍵のかかった錠を開ける意味ですが、厳密にはやや違うのです。この記事では、開錠と解錠の意味とそれぞれの特徴、業者に鍵開けを依頼した場合の費用について解説していきます。

開錠と解錠の違いとは

開錠と解錠については、国語辞書でも説明されています。両者の決定的な違いは、錠を開けるときに破壊するかしないかの差です。

開錠は破壊あり

鍵のかかった錠は、合鍵を作製すれば開けることができます。しかし、純正キーそのものを紛失して合鍵を作れなかったり、また工具などで開けるのに長時間を要したりするケースがあります。

そうした場合は、錠そのものを破壊する開錠行為が必要になることがあるのです。昔の錠であれば、今よりもずっとシンプルな構造のため、ほとんどのケースで破壊行為を避けられました。

それに対して最新の錠は、プロが工具を使って臨んでも開けるのが容易ではありません。なお、開錠には必ず破壊行為を伴うわけではなく、合鍵や工具などで開ける場合も含まれます。

解錠は破壊なし

解錠は錠を破壊せずに開ける行為で、錠に鍵をかける施錠の反対の意味を持ちます。そのため、破壊ありの鍵開けを含む開錠よりも、言葉の意味が狭いのです。鍵開けをする場合、まずは解錠で開けられないか試してみて、それで無理なときに開錠を検討するという流れが一般的です。

開錠と解錠のメリット・デメリット

解錠によってすべてのトラブルを解決できるのが理想ですが、それが難しい状況もあります。場合によっては、強引に鍵を破壊する開錠で解決したほうがいいこともあるのです。

開錠のメリット

破壊を含めて開けるので、鍵開けの選択肢が広がることです。短時間で速やかに開けたい場合、中を確認したあとに処分する金庫を開ける場合などに向いています。また鍵を紛失し、錠前をまるごと交換したい状況でも好都合です。

開錠のデメリット

錠を破壊すると元には戻せないので、新しく交換する必要があります。錠を破壊しない解錠で開けるよりも出費が大きくなるため、解錠で問題なく解決できる案件であれば、開錠を選択するメリットはありません。また、錠と鍵以外の部分にまで破壊による損傷が及んでしまう可能性があります。

解錠のメリット

錠と鍵を守りつつ開けられるため、経済的な損失を軽減できます。鍵開け業者に依頼した場合、費用は開錠の半額未満に抑えられることが多いです。特に防犯性の低い錠と鍵においては、解決がスピーディーです。

解錠のデメリット

昔は解錠で対処できるケースがほとんどでしたが、近年の錠と鍵は防犯性が飛躍的に向上しています。それに伴って、錠を破壊しない解錠では対処が困難なケースが急増しているのです。

開錠と解錠では費用は異なる？

開錠と解錠では必要となる作業が異なるため、当然ながら費用にも差があります。費用面だけを見るならば、開錠より解錠のほうが相当に安く収まります。

開錠にかかる費用は

錠を破壊する開錠はすぐに開けられますが、問題は破壊したあとです。壊した部分をまるごと交換する必要があるため、解錠よりも費用は高額になります。

シリンダーをまるごと交換するとなれば、2～3万円以上の費用がかかるのが普通です。特にディンプルシリンダーなどの精密な構造のシリンダーは高額になります。

シンプルな構造のピンシリンダーだと費用は安くなりますが、防犯性は低下してしまいます。そのため、空き巣に狙われた場合の被害を想定するなら、防犯性の高いシリンダーを導入したほうが得策でしょう。

解錠にかかる費用は

1～2万円が相場とされますが、作業の難易度によって大きく変動します。プロに依頼すると、テンションとピックという特殊用具を使用して解錠を試みますが、防犯性が高い錠ほど作業に時間がかかります。

一般的に30分～1時間程度を要すると言われていますが、近年はそれを超える事例が増えてきました。なお、ホームセンターで合鍵作製をして解決できる場合は、1,000円程度で収まることもあります。

まとめ

開錠は破壊をし、解錠は破壊をしない鍵の開け方です。錠を壊す必要性がなければ、費用を抑えられる解錠をおすすめします。

それに対して、速やかに対応したい場合、シリンダーそのものを交換したい場合は開錠が適しています。緊急性や費用、作業の難易度などを考慮して、開錠と解錠のどちらの方法にするか決めてください。