グレモン錠はどんな鍵？種類や防犯性を高めるポイントもご紹介

グレモン錠は日常的によく見かける錠で、誰しも一度は操作したことがあるものです。
気軽に施錠できる利便性があり、家庭内でもよく活用されていますが、グレモン錠ならではの欠点もあります。

この記事では、グレモン錠の特徴と種類、防犯性を強化する方法について説明していきます。

グレモン錠とは？

引き違い窓でおなじみの錠といえばクレセント錠ですが、これはグレモン錠のひとつです。
施錠金具を見ると、一部が三日月のような形状をしています。

グレモン錠はこのクレセント錠と同じく、レバーを回すだけでロックできるのが特長です。
鍵穴に鍵を差し込んで施錠する必要がなく、頻繁に開閉する扉によく使用されています。

トイレのドアの錠としておなじみ

クレセント錠がサッシによく使用されるのに対して、グレモン錠は扉の錠として選ばれることが多いです。
気密性や遮音性が優れているため、防音室や機械室の錠として適しています。

最もよく見られるのはレバーハンドル式のグレモン錠で、トイレのドアの錠によく使用されています。
古くからある握り玉は、手のひらでつかむようにして開閉するのに対して、グレモン錠は手の甲でも開閉できるのが魅力です。

手のひらが汚れている状況でドアを開閉するときは、握り玉よりグレモン錠のほうが利便性がよいです。
そのため、ドアのリフォームをすると、高確率で握り玉からグレモン錠への交換を推奨されます。

グレモン錠にはさまざまな種類がある！

グレモン錠はみな同様の形状をしているわけではありません。
まったく別タイプの錠に見えるものでも、実はグレモン錠というケースがあります。

日常的によく見かけるのは、通常のグレモン錠とサッシに使用されているクレセント錠です。

クレセント錠

グレモン錠の一種ですが、見た目の形状がやや異なります。
クレセント錠は三日月形状の金具がついているのが特徴です。

三日月ではなく半円に見えるタイプもありますが、金具の一部が弓形になっているものは、クレセント錠だと考えていいでしょう。
主に窓の鍵として使用されており、室内ドアに使用されている一般的なグレモン錠と比べると、形状が異なることに気づくはずです。

錠前セットタイプ

一般的なグレモン錠に加えて錠前がセットになっており、より防犯性が強化されています。
グレモン錠は単体で優れた密閉性を発揮しますが、クレセント錠と同様に防犯性は低いです。

そこで、鍵穴を追加して防犯性を強化しているのです。

天井点検口の錠

グレモンハンドルはありませんが、天井点検口を開閉するときの錠もグレモン錠になります。
開けるときは、天井点検口の端にある小さなネジをマイナスドライバーで回します。

玄関には不向き？グレモン錠の防犯性を高めるためのポイント

グレモン錠は防犯性が低いため、玄関には不向きと考えられていますが、工夫次第で防犯性を強化できるでしょう。
一般的にはシリンダー錠を追加し、鍵を併用しなければ施解錠ができないようにします。

玄関ドアの中には、鍵穴が2箇所設置されたタイプもあり、これは防犯性をより強化するのが目的です。
2箇所施錠されていれば、空き巣が鍵穴を1箇所だけ破壊しても、ドアを開けることはできません。

玄関補助錠を取り付ける

内付けと外付けタイプがあり、特に外付けタイプは外から見えるので、犯罪抑止力を期待できます。
たとえ室内に侵入されなくても、錠前を壊されてしまえば経済的な損失は避けられません。

だからこそ、防犯対策を入念に行っている事実を周囲にアピールし、侵入を諦めさせることが重要になります。

ディンプルキーを使用する

玄関ドアにディンプルシリンダーを設置し、ディンプルキーを使用するようにすれば防犯性が向上します。
外溝キーと比べてピッキングされにくく、また合鍵を作りにくいのが特徴です。

一方で鍵を紛失した場合、合鍵を簡単には作れないというデメリットもあります。

まとめ

グレモン錠はレバーを回すだけで施解錠できるため、鍵穴を取り付ける必要がありません。
その利便性からサッシやトイレ、玄関などに使用されます。

一方で防犯性が低い錠のため、シリンダー錠を追加したり、補助錠を取り付けたりするなどの処置が必要になることもあります。